デンマークの建築、街づくり(1)

デンマークの建築、街づくり(1)

2013年10月1日

バレロップ自治体のエーゲビャン地区

カラフルな住宅街屋
カラフルな住宅街屋
住んでみたいと思わせてくれる
住んでみたいと思わせてくれる

コペンハーゲンの西約40km、中央駅からS電で14駅のバレロップ自治体Ballerup Kommuneにあるエーゲビャン地区Egebjerggaardは建築に興味がある人なら、一度は見ておくといいだろう。ここのキーワードは機能、交通、個人所有、芸術、建築の融合。しかし、印象は「混乱」というか、「何これ?」というか、「派手」というか、「面白い」になる。

 自治体は1985年に環境に優しい街づくりを目指して計画案を公募し、それをもとにして近隣の住民やニュータウンへの入居希望者などを巻き込み、さらに街づくりのコンサルタントや国の建築調査研究所、建築開発委員会の協力を受けて、設計のコンペを実施し、建築家Angels ColomとJan Gudmand-Hoyerの案を採用した。それから10年の間に、都市計画業のDybbro & Haastrupや建築家Henning Larsens事務所、Boje Lundgaardなど、多くの関係者と自治体が共同でプランニングと建築を進め、1996年に完成した。住宅、商店、診療所、保育園、学校、高齢者住居(現在の北欧では、高齢者や障害者のための住居を施設とは呼ばず、集合住宅として位置づけている。それにより、各戸を住居として承認するために一定以上の面積が義務づけられ、郵便受け、トイレ、シャワー、寝室の設置が必要になっている)を含んだ地区として開発され、現在の形以上には広げないことになっている。Angels ColomとJan Gudmand-Hoyerが設計したカラフルで奇妙な形の家々は一見しただけで、何かあると思わせてくれる。人工の池はすっかり根付き、野鳥が遊んでいる。街並みも住宅もバリアフリー対応で、改築しやすい可変住宅だそうだ。さまざまな実験住宅があり、当時は最新の低エネルギー住宅として建てられたものが、いまではデンマークでは平均的な基準になっているという。

 その一郭に96年に介護センター・エーリューAEldrecentret Egelyがデザインされた。屋上に庭園があるユニークな建築。当初は高齢者のためのコレクティブ住宅にする構想で、要介護者用介護住居を14戸と、50歳以上で自立度が高い方のための高齢者住居を18戸設置した。いまはどちらの住人も同じ程度の介護度になり、開設当時に高齢者住居に入居した方の半分は、介護住居に移った。入居者の選択は、自治体のニーズ判定委員会がきめている。介護住居は各戸が34㎡で台所と居間は共用、高齢者用住宅は1戸が2部屋で68㎡又は86㎡となっている。

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