ユヴァスキラ(Jyväskylä)の建築

ユヴァスキラ(Jyväskylä)の建築

2013年11月14日

行政・文化センター

行政・文化センター
行政・文化センター

駅の西側のKilpisenkatuから上へ上る傾斜地に建っている。この町で5歳から18歳までを過ごしたアルヴァ・アアルトにより1964年に設計された。警察は1970年に、市の建築局は1978年に、市立劇場は1982年に完成した。いずれも白い大理石を使用している。
 

自衛団会館

行政・文化センターの斜め向かいにある白い建物。1926年のコンペでアルヴァ・アアルトが勝ち、1929年に建築された5階建ての建物。新古典主義から機能主義へ移行する時期の設計といわれる。当初は、食料品市場、映画館、レストラン、集会場があったが、のちに郵便局がはいるなどしてかなり改築された。
 

労働者会館

労働者会館
労働者会館
2階のバルコニーの装飾、窓
2階のバルコニーの装飾、窓

自衛団会館から北東へ2ブロック方向にある。アルヴァ・アアルトの新古典主義の代表作の一つと言われる。結婚した1924年の設計で、新婚旅行で見たイタリア建築の影響を受けている。1階の外回廊風の円柱や2階のバルコニーの装飾、窓の形もかわいらしい。内部の劇場入り口部分や階段も楽しい。独立して最初の公共建築であり、これで認められ始めたといってもいい。1階のレストランの外装が雰囲気をぶち壊しているのは残念。


 

ユヴァスキラ大学

本館
本館
イタリア建築からの影響
こういう部分に、イタリア建築からの
影響が感じられる

かつての教育者養成学校で、いまは大学になっている。1951年に実施された増築部分招待コンペで一等に入選したアルヴァ・アアルトの設計で、1970年代まで順次建築が進められた。高台に建つ本館は赤レンガを多用した建物で、周囲の松林や運動場を見渡す位置にある。傾斜した屋根、階段、窓枠、外灯などにイタリア建築の影響が感じられる。敷地内には付属基礎学校、付属基礎学校体育館、学生寮、学生食堂、教職員食堂、体育館、学生会館、体育学部棟がアアルトの設計によるもの。アアルト以前の建物も残っている。

 

旧サイナッツァロ(Säynätsalo)村役場

村役場の図書室部分
村役場の図書室部分
村役場会議室部分
村役場会議室部分
村役場の村長公邸部分
村役場の村長公邸部分

 ユヴァスキラ市内の南15kmほどの村にある建物。ユヴァスキラ駅で下車し、駅から北西に上がる道Väinönkatu沿いにアルヴァス停から、ほぼ30分に1本出る16番か21番のバスで30分ほど。かつては工業が盛んで、サイナッツァロ自治体として独立していたが、いまはユヴァスキラ自治体に含まれている。
 サイナッツァロ自治体は役場を建設するためにコンペを開催し、1949年設計のアルヴァ・アアルトの作品を選び、1952年に建設した。赤レンガを使用し、外柱や外階段、中庭などにイタリアの影響を感じさせるこの作品は、アアルトの最高傑作のひとつとして知られ、彼の人生を変えるほどになった。
 村役場と呼ばれるこの建物には、玄関、会議室、図書室、来客の宿泊室、議会、サウナ、トイレ、村長の住居がある。会議室の天井の梁やテーブル、吊りランプにまで、アアルトの好みがはっきりと写しこまれている。圧巻は階段を上がって3階にある議会で、天井の梁は自らバタフライと呼んだように複雑な組み合わせになっている。このような梁は、オタニエミ教会やヴィーッキ教会へと引き継がれているのではないか。
 アアルトは、ドアの取っ手やランプ、階段の手摺などの細かいところまで自らデザインした。裏側の草の階段は赤レンガに緑が映えてやさしい。図書室の階段も特長がある。村長の住居は、いまは一般に貸しているが、カーテンにいたるまですべて変更は許されず、借り手は住みずらいと言っていた。
 通常は月曜から金曜の8:30から15:30に入場でき、費用は寄付。団体は予約が必要。7月下旬から8月末までは土曜と日曜の13:00-16:00も開場する。入場料は4ユーロ。これ以外の時間、時期は、鍵を開ける人の確保のため事前予約が必要で、1組40ユーロ。値上がりの可能性あり。


 

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